専門コラム 人が伸びる会社が管理職に求めている重要なこと3つ
「若手の離職が増えているのは、若手社員に問題があるのではないのですね。うちの会社では、最近になってやっとそのことに気づきました。
若手社員を育成するべき管理職の問題なんですね。まずは、管理職の育成からですね・・・」
ある流通関連の企業の人事責任者が、本音を話してくれました。
若手の離職問題は、多くの企業で、「辛抱できないヤツが悪い」「これから指導して一人前になることを期待していたのに、裏切られた」などと、その原因を辞める側のせいにする企業が多く存在しています。
まるで自分たちの指導法、育成法は全く非がなく、悪いのは辞める方に理由があると決めつけているかのようです。
そのため、また新しい社員が入社してきたとしても、繰り返すだけで、何も解決しないまま、時間と労力と費用だけが嵩んでいってしまっているのです。
一方で若手社員が辞めずに成長する会社もあります。そのような会社で管理職が指導の際にやっている3つの重要な言動についてお伝えしていきます。
部下の話に耳を傾ける
まず、最も重要なことは、管理職が部下の話に耳を傾けるということです。
あえて「耳を傾ける」という表現を使ったのは、「話を聞く」のではなく、手を止め、目線を向け、必要であれば体の向きを変えて、しっかりと相手に向き合って話を聞く必要があるからです。
管理職が、パソコンに向かい手を動かしながら、相手の顔も見ないで、「聞く」のではありません。
このような態度は、逆に「あなたの話を真剣に聞いていませんよ」「真剣に聞く価値がないと思っていますよ」という意味を伝えてしまうため、逆効果なのです。
否定から入らない
話を聞き終わった後、必ず、部下の言動や考えを「否定」してはいませんか。
もちろん、若い社員の考えは経験不足や知識不足で正さなくてはならないことも多々あることでしょう。
そうであっても、「それではダメだ」、「全くわかっていないな」「君の考えはその程度なんだな、がっかりしたよ」などと否定的な言葉がけばかりをしていませんか。
たとえ管理職が正しくても、「育成する立場」としての言動としては、未熟と言えます。
否定してばかりいると、そのうち「あの人には常に否定されるから」と思われ、部下から必要な報告や連絡があがってこなくなります。
関わりにくい人と思われ、信頼関係を構築することさえ難しくなるでしょう。
一方的に伝えない
部下が「自分で考え、行動できるように育てる」ためには、管理職が常に正しい答えを与えているだけではいけません。
なぜなら、部下は「答えを教えてもらう」という態度が身につくだけです。到底、一人前には育たないでしょう。
例え正しい答え、アドバイスがあるとしても、まずは、「君はどう思うのか」「どうしたらよいと思うか」などの問いかけが重要です。
相手に「考えさせる」ことが出来るのが若手の育成ができる管理職です。
一方的に伝える、しかも相手の話を十分に聞かずに、思い込みで伝えていませんか。
「若手社員を育成する」ためには、相手の成長に合わせた、ふさわしい「関わり方」があるのです。
とはいえ、日々、業務に追われ忙しい管理職が、部下の話をしっかりと聞き、育成するために「待つ」こと「時間をかける」ことが難しい企業もあるでしょう。
当社のアクティブメンタル組織づくりでは、このような悩みを解決するために管理職による「対話」を仕組み化する方法をお伝えしています。
興味のある方はぜひ一度、お問合せください。
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今日の提言
若手社員が辞める理由のひとつは、管理職の指導方法にある