専門コラム 社員のモチベーション管理で会社が絶対にやるべきこと
第198話: 社員のモチベーション管理で会社が絶対にやるべきこと
会社組織において生産性を向上させるためには、組織の構成員である社員ひとり一人が、高いモチベーションを維持していくことが重要です。
マネジメントの現場では、「指示をしないと動けない社員が多い」という嘆きがよく聞こえてきます。一方で、若手社員などは、「自分が失敗するのではないかと怖くて、動けない」という本音も耳に入ってきます。
このような状況で、会社は何をすべきなのでしょうか。
会社が目指すことを明確化する
まず、モチベーションを上げ、生産性を向上することで「会社が目指すこと」をはっきりとすることです。それには、社長のコミットメントや、会社としての未来像の提示と共有が欠かせません。
やる気がないのは社員が悪いと嘆くだけではなく、やる気を持って何をして欲しいのか、結果、会社として何を目指しているのを、明文化し社内でしっかりと共有することがとても大切になります。
残念ながら、この基本中の基本をやっていない企業が案外と多いのです。
ハード面の構築や見直し
他に人事評価や処遇などの制度の構築や見直し、そして社員への適切な情報開示も必要であることは言うまでもありません。
キャリア・パス(社員が将来、どんな仕事やポジションを狙えるのか)の提示も重要です。優秀な社員がある日突然辞表を提出するような場合は、より良いポジションを提示してきた他社への転職を選んだ結果だったということも多々あります。
また、今後は、社員自らが自分のキャリアに対して主体的に関わる視点が求められるため、そのような希望への対応として「社内応募制度」など自社内で人の流れが可能になる仕組みづくりも必要でしょう。
このような、いわゆるハード面の整備は、人材流出を防ぐためにもますます重要となります。
内発的動機づけ
一方で、ソフト面はどうでしょうか。この場合のソフト面とは、社員の内発的動機付けをどのように行うかということです。
内発的動機づけとは、給与や昇進などの外的要因がもとになる外発的動機づけとは異なり、個々人の関心や興味、好奇心などが原因となって動機づけられるということです。
まずは、基本中の基本としてお伝えした「会社が目指すこと」を明確にし、個々の部門やチーム、業務に対して「会社が望むこと」に落とし込むということです。
わかりやすく言い換えると、社員がやるべきことを明確にするということですね。その上で、社員ひとり一人が今、何が出来るのか、つまりどんな能力がスキルを発揮できるのかを確認します。
ですが、それだけでは、やる気につながらないのです。社員が「やりたいこと」も仕事を通じて発揮してもらわなければなりません。「会社が目指すこと・やるべきこと」と「社員がやりたいこと」の重なる部分を見つけ、それにチャレンジしてもらうということが重要なのです。
それには、半年や1年に一度の面談だけでは足りません。上司とのキャリア面談は、1on1の中で定期的にやるべきなのです。
この1on1 も上司の力量に任せていてはいけません。上手な人とそうでない人との間で、量的質的は違いがあまりにも大きすぎると、社員は混乱し、不公平感を抱くものです。
誰もが一定の水準で出来るような「仕組み」を作るのです。
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今週の提言
社員の内発的動機づけが維持する仕組みを作る