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専門コラム ポストコロナに理想の職場へ 社長が取るべきプラスの思考回路 働きがい・モチベーション向上

危機状況にこそ活きる「人材育成」の仕組みと「組織風土」がある

164話:ポストコロナに理想の職場へ 社長が取るべきプラスの思考回路

 

県をまたいでの移動自粛が解除され、社会経済活動が徐々に活発になってきています。もちろん、様々な感染予防対策を行っての経済活動であり、手放しで喜べるというわけにはいきませんが、多くの職場にも社員が戻り活気も戻っている違いありません。

 

社員同士も久しぶりにリアルで再会したという場合もあるでしょう。笑顔が戻ってくる瞬間ではありますが、この時点で、社長が決して忘れてはならないことがあります。

 

3か月近い自粛生活の前に戻ったというわけではないということです。

 

「いやいや、さすがにそんなことは言われなくてもわかっている。実際、ニューノーマルという生活様式の中で、また感染予防拡大防止のガイドラインを守る中での活動は、全くコロナ前に戻ったわけではない。皆がわかっていることだ。」と憤慨されるかもしれません。

 

コロナ前とは全く異なる「心の変化」

 

では、社員の「心の変化」についてはどうでしょうか。3か月あまりの自粛生活によるストレスの感じ方が人それぞれ全く違うということに気付いているでしょうか。

 

そのストレスとは、テレワークによって生じた同居家族との摩擦かもしれませんし、リアルで営業活動が出来なかった業務上のストレスかもしれません。あるいは、緊急事態宣言下での会社の方針が後手後手になってしまったことへの不満かもしれません。

 

あなたの目の前にいる社員は、このような様々なストレスに晒され、コロナ前とは違う「心の変化」を感じているのです。

 

以前と同じように仕事に精を出してくれているからと、「外面的には変化がない、だから大丈夫、何の心配もない。」と言うわけでは決してないのです。少なからず、「この会社でこれまで通り働くのは無理」と感じている社員がいるということに気付いているべきなのです。

 

徹底的・集中的な情報収集がカギ

 

一方で、この危機が長期化し、皆が団結して乗り越えていかなければならない中で、社長がいかにプラス思考で社員に関わっていくか。

 

その重要さを身に染みて理解し、実際に関わり方を変えていくのであれば、今こそ、ポストコロナの新時代に、自社を理想の職場として大きく変容させていくのにふさわしい時期はないかもしれません。

 

「理想の職場」、つまり社員が働きがいを感じ成果を出す組織、今いる社員が辞めずに活躍し業績が伸びる組織にするには、このような危機的状況にこそ、社長のプラスの思考による社員への関与は大変重要です。

 

では何をすべきか。

 

「社員に関する情報」と「現場の課題に関する情報」を徹底的に収集してください。

 

社員に関する情報は何も仕事のことだけではありません。現場の課題に関する情報も、今だからこそ、これまで到底考えられなかった新たな「課題」に直面しているはずです。

 

未来をポジティブに語れ

 

そして、危機を危機として捉えて不安を煽るのではなく、社長は「自社の未来」をポジティブな言葉に変換して社員に伝えるのです。

 

これまですでに、社員間の定期的な対話による情報収集が出来、社員に未来を語る風土がある場合は、何も難しい話ではないはずです。危機的な状況にこそ、これまで培ってきた人材育成の仕組みが情報収集、情報共有の場として機能するからです。

 

「人を育てる仕組み」「安心して課題を共有できる仕組み」が社内に全くない場合、今回のような外的要因による経営的危機において、さらに人や組織の課題を先延ばし、棚上げしていると、そのしっぺ返しが必ずやってきます。経営は安定軌道に戻ったものの、優秀な社員がごっそりと辞めていってしまうこともあり得るのです。

 

危機的状況だからこそ社長が的確な経営判断を行うためにも、ポストコロナに優秀な社員が辞めずに長く活躍してもらうためにも、人材育成の「仕組み」を作り、いかなる状況にあっても、社員が信頼関係の中で成長を実感できる「組織風土」を作る視点を決して失ってはいけないのです。

 

さて、御社には社内の情報収集・情報共有の仕組みがありますか。
それは人材育成と連動した仕組みになっていますか。

 

今週の提言
 危機状況にこそ活きる「人材育成」の仕組みと「組織風土」がある

 

 

 


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