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専門コラム 休職を繰り返す社員がいる職場。何がいけないのか理解しているか。 ストレス対策・ハラスメント対策

メンタル不調者が復職する職場は、働きやすい環境整備が不可欠

メンタル不調で休職していた方が、復職後、再度、体調を崩してしまうことはよくあることです。その原因は様々なのですが、本人だけの問題とは言えないこともあります。

   先日伺った内容は、復職者のいる職場では「よくあること」でもあり、問題の根深さに頭を抱えてしまう内容でした。

 

復職した方は、復職前の仕事には戻ることが出来ずに、新しい内勤の仕事に変わることになったのだそうです。

 

ところが、その内勤の職場では、復職者の方、仮にAさんとしましょう。Aさんの心身の状態や、なぜメンタル不調になったのかなどの情報が共有されていなかったのですね。

 

このような個人情報は、大変デリケートな情報のため、全てを共有すべきとも言い切れないのですが、Aさんの上司になる方にすら共有されていなかったのです。

 

そのため、全く新しい仕事に就くAさんに対し、新しい上司は厳しく指導をしてしまったとのこと。

 

Aさんの社歴や年齢から、「これくらいのことは出来て当たり前」という態度で指導してしまったため、Aさんは新しい業務についていけず、また上司に十分に相談も出来ずに、再度、休職することになってしまったのです。

 

このように休職を繰り返してしまう方がいる職場は、その原因が、復職者を取り巻く「職場環境」が十分に整備されていないからであることが多いのです。

 

ですが、多くの企業が、「休職を繰り返すのは、本人に問題があるからだ」と決めつけ、十分な対応をしていないのです。

 

あるいは、何か手を打たなければならないとわかってはいるものの、何をすればよいのかわからないという状況に陥り、結局、決定的な打ち手がないまま、同じことを繰り返してしまっているのですね。

 

休職を繰り返してしまう人がいる職場(部署・課・チーム)には、組織の課題が未解決のまま放置されていることすらあるのです。

 

例えば、ハラスメントすれすれのコミュニケーションが日々行われている、そもそも業務量が多くチーム全体が疲弊している、仕事を1人で囲い込んでしまう人が多くまわりと共有できていないなど、課題は様々です。

 

もちろん、本人の考え方や性格が原因の場合もあります。

    が、それぞれが複雑に絡み合っていて、これだけすれば大丈夫という「明確な正解」がないのも事実。

 

そうであれば、できるだけ再発のリスクを減らすためにやるべきことを整理して、ひとつひとつ実践していくほかありません。

 

具体的な方法と手順ですが、まず、お勧めはストレスチェックの集団分析をしっかり行うことです。その結果から読み取れることがたくさんあるからです。

 

また、職場で「復職者に対する対応」をきちんと決めることが重要となってきます。

 

基本的なマニュアルづくりをし、個人情報は誰と共有するのか、復職者がもとの職場に復帰する場合、あるいは異動する場合に、職場の環境整備をどう実現するのか、基本的なことを決めることが必要でしょう。

 

そして、最も重要なのは、復職者本人だけではなく、そのまわりの上司や同僚の方々へのフォローとなります。定期的な面談を行う、問題点を洗い出し解決策を共有しておくなどのサポートが必要なのです。

 

もし、自社で具体的な案件があり、その対応に困っているのであれば、一度、当社の個別相談にお問い合わせ下さい。

 

今日の提言
   メンタル不調者が復職する職場は、働きやすい環境整備が不可欠

 

 


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