専門コラム 高ストレス者が多い職場改善を管理職任せにしていないか
「最近、3~4年目の若手社員のメンタルダウンが増えてきているんですよ。
もう新入社員でもないので、仕事を教わることも少なくなり、職場では1人前として扱われることも増え仕事の量や質は増加していく一方・・・
その変化についていけずに、優秀で真面目な社員ほど、メンタル不調になりやすい傾向があるんです。」と教えてくれたのは、ストレスチェックを実施し、その後の集団分析などのフォローに関わっている人事担当者の方でした。
ストレスチェックも何度かやるうちに、社内にデータが蓄積されてきて、どうもあの部署の
あの課では、高ストレス者が多いとわかってくるんです。
そこで、その部署や課の管理職を集めて高ストレス者が出ないよう管理職として何ができるか、どんな対策が必要なのかを考えてもらうのですが出てくる答えがなんとも抽象的で。
改善策は「声かけを増やすこと」などと言われてしまうと、どうもことの重大さが伝わっていないと感じるのですよね。」と続きました。
改善策が声かけを増やすこと。
これは間違いではなりません。ですが、そもそも高ストレス者が多い部署・課なのです。
それだけでストレスが減るとは思えません。業務量や人間関係など、何等かの原因が隠れているはずです。
ですが、自分たちが管理する部署や課の問題点を客観的に理解するのは至難のわざです。
また、声かけをするのであれば、どんなタイミングで、どんな声かけをするのか。
そしてどんなやりとりがあったら、どう対処するのか、まで考えておく必要があります。
ただ、声をかけよう!と決意したからといって、その気持ちは、日々の仕事に忙殺される中でしだいに忘れられていくでしょう。
だったらどうすれば良いのか。
このような場合こそ、外部の専門家を活用すべきです。そして、まずは普段の職場風土を徹底的に調査するのです。
よくあるのが、若手社員Aさんと、その上司Bさんの人間関係の問題が、実は、彼ら二人の個人的な問題ではなく、そもそもこの職場に根付いている「上司が絶対に正しい」という価値観だったりします。
つまり、普段、職場内にいると、当たり前になっていて気づかない価値観が原因という場合もあるのです。
だから、声かけしたところで何も改善しないのですね。
ストレスチェック後の高ストレス者が多い現場を改善していくには、「組織風土全体を改善していく」という視点が欠かせないのです。
そして、その職場に所属している管理職に、改善策を丸投げしている限りは、何も変わらないでしょう。
優秀な若手社員がメンタル不調にならずに能力を発揮してもらいたいと考えているなら・・・・
管理職任せの職場環境改善策で何も成果が出ていないと感じているなら・・・・
組織風土を改善する専門のコンサルタントをぜひご活用ください。
当社のコンサルティングでは、組織風土改善の様々な施策を提案するだけではなく、社内に根づく方法についても詳しくお伝えしています。
ストレスチェックだけを実施していても、メンタル不調者の現状や、自社の生産性向上にはつながりません。
しっかりと職場全体の環境改善をする必要があるのです。
今日の提言
高ストレスの部署は放置したら何も変わらない
今すぐ部署全体の環境改善をするべきである