専門コラム 2-3年目社員のメンタルダウンに悩んでいませんか
先日、ある企業の人材育成を任されている方から連絡が入りました。
若手の離職に悩んでいるのだそうです。
実はこの手のご相談はよくあることで、最近、特に多いのが、2-3年目の社員の離職です。
「新入社員には、何かと目をかけられるのですが、2-3年目になると、ある程度、自分で出来るだろうと思うようになり、関わりがガクンと減ってしまうのです。
また、2-3年目の社員が、先輩として新入社員に仕事を教える立場になることもあり、一人で抱えきれずにある日突然メンタルダウンという報告を受けることもあり、どう対策すべきか頭を悩ましているのです。」
メンタルヘルスについては、症状が周りからわかりにくいこともあり、多くの職場で見逃されてしまうことが多いのです。
本人も早めに休むことをせず、頑張りすぎてしまい、知らない間に症状が悪化してしまうこともあります。
さて、メンタルヘルスの問題を抱える社員、特に若手社員をいち早く見抜くにはどうしたらよいかをお伝えします。
ところで、メンタルヘルスの不調は、
・気分が落ち込んでいるようだ
・イライラすることが増えた
・不安な言葉をよく口にするようになった
などの、精神面にのみ出てくると思っていませんか。
実はそれだけではないのです。
・仕事の進め方が遅くなった
・ミスが頻発している
・腹痛を理由に休みが増えた
など、行動面や体に症状が出てくる場合もあります。
そのため、大事なことは、「いつもと違う様子に気づく」ということなのです。
例えば、これまでびっしり書いて提出していた日報の内容は、いきなりシンプルになったなどというのも、いつもと違うことです。
「あれ?」「おや?」となんとなく感じることがあれば、それは相手からの大事なサインなので見逃さないでください。
他にも、いつもと違う身だしなみ、発言や言動というのもサインである可能性があります。
本人が意識的に出しているサインではないことも多く、本人よりまわりが早く気づくこともあります。
特に今は、テレワークが続いている職場では、画面上でのやりとりになることも多く、相手の体調にまでなかなか気づけないのです。
だからこそ、いつもと違うと少しでも感じた場合は、早めに本人の話をじっくりと聞いてみてください。
業務の進み具合だけではなく、若手社員の場合は、一人暮らしも多いので、生活リズムや食事や睡眠の状況についても質問してみるのがよいでしょう。
そのためには、普段から、プライベートなことも話せる間柄であることが必要です。
立場が上であればあるほど、日頃から、まわりの社員との信頼関係をつくっておく必要があるというのは、言うまでもありません。
これからの時代、メンタルヘルスは、メンタルダウンした社員への対応だけではなく、そもそもメンタルダウンしないような人間関係や組織風土をつくるという考え方が欠かせません。
まさに「未病」という考え方です。
経営視点で考えても未病の方がコストも安く、手数も少なくすみます。
早めに手を打つことで生産性を低下することなく、メンタルダウン予備軍へも対処することが可能となります。
弊社のアクティブメンタル組織も同じ発想です。当社のセミナーでは、メンタルダウンやハラスメントが起きない人間関係や組織風土づくりをお伝えしています。詳細はお問い合わせください。
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本日の提言
中小企業こそ「未病」意識を持ち、コストをかけずに社員のメンタルダウンを防ぐ