専門コラム 新入社員の離職を防ぐ「レジリエンス」をどう鍛えるべきか ストレス対策・ハラスメント対策

新入社員にまず必要なのは、環境変化への適応能力である

196話:新入社員の離職を防ぐ「レジリエンス」をどう鍛えるべきか

 

4月からの新年度を控え、どの企業でも、新入社員の教育・育成に多くの時間や労力をかけ準備をしていることでしょう。

 

中小企業としては、採用した社員にはぜひ長く働いてもらいたいものです。経営者は、会社や仕事を好きになり、能力を発揮してもらいたいと心から願っているに違いありません。

 

まずこの時期、新入社員にとって最も必要なのは、ビジネスマナーなどの知識ではありません。環境変化に適応する力です。ところが多くの企業では、気づいているのかいないのか、あるいはどう対応したらよいのかわからないのか、この適応力をどう育てるのかを知らないまま、従来の新人研修を実施しようとしています。

 

しかも、リモート研修というところもあります。リモートが悪いのではありません。必要な学びの機会がないことが問題なのです。

 

学生から社会人という大きな環境変化を体験している彼らは、この時期、相当なストレスを感じているはずなのです。

 

にも関わらず、環境に適応する能力というのは、個々人の性格や能力に頼られていることが多く、しっかりと学ぶ機会もほとんどありません。

 

新入社員は、環境が変化することで何が起きるのか、「自分は今、どんな状態にいるのか。」を理解しないまま、次々と教育研修で学ばされても十分に消化できずに過ごすことになり、その未消化に耐えられない社員は、早々と離職してしまという最も残念な結果に終わることになるのです。

 

当社は、社員が辞めずに活躍する組織づくりの専門コンサルティングを行っていますが、入社時の最初の一歩でつまずかないために、まず必要なのは、それぞれの社員がレジリエンスを鍛えることであり、企業がそれを後押しすることだと考えています。

 

どういうことなのか、詳しく説明していきます。

 

まず、レジリエンスをいう言葉をご存知でしょうか。これは、心理学上では「精神的回復力」、「抵抗力」などと訳されています。

 

環境変化というダメージから「いかに回復するか」、または「いかにダメージを少なくしつつ、この時期を乗り越えるか」。企業はこのような視点で社員を育てる必要があります。

 

ではどうしたらよいのか。

その対応策を2つほど見ていきましょう。

 

一緒に考えるという姿勢

まずは、相手のプライドを必要以上に傷つけないこと。上司が「一緒に考える」という姿勢で関わるということです。

 

最近の若い世代は、自分が初めてすることにも関わらず「失敗したくない」と考えていることが多く、厳しい対応には心がついていきません。

 

また、プライドが傷つくことによって生まれる「自己否定」の感情を上手くコントロールすることが出来ない場合もあり、一度の失敗で諦めたり、見切りをつけることもあるのです。

 

厳しい指導には強い拒否感を示すため、年齢の近い先輩社員にメンター役をかってもらうのも良いでしょう。

 

成長や貢献を認識してもらう

新しい環境で新しい業務に自分が上手く適応できないと、「会社が悪い」「期待した仕事ではなかった」など、自分に向き合うのが出来ず、心が未熟な人ほど、その原因を外にみつけようとします。

 

そのような社員には折に触れて出来ていることを承認することも必要になります。少しでも成長を感じた場合は、承認することも良いでしょう。新入社員なりに、会社や顧客に役にたっていることがあれば、それを「言語化」あるいは「見える化」するのです。

 

これらは、研修期間であっても、配属後の業務中であっても同じです。

 

ですが、あなたが経営者として、本気で新入社員を育て、自社にしっかりと適応し成果を出してもらいたいとお考えならば、このような先輩社員や上司に任せきりの対応では限界があることを知るべきです。

 

新入社員のレジリエンスを鍛えるための「育成の仕組みづくり」と「組織風土づくり」を導入しなければ、離職予防の根本的な解決にはなりません。

 

仕組みづくりや風土づくりは、どんな仕組みにするのか、風土にするのかというゴール設定はもちろん、その導入方法や社内に根付かせるプロセスにもコツというのがあります。

 

当社では、他社の成功事例のマネではなく、自社にあった内容や受け入れられやすいプロセスをセミナーでお伝えしています。ぜひ一度お問い合わせください。

 

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