専門コラム レジリエンスが鍵。企業が行うべき正しいメンタルヘルス

第118話: レジリエンスが鍵。企業が行うべき正しいメンタルヘルス
イキイキ働く社員が育つ人材育成、働きがいのある職場環境や活気ある組織風土づくりを専門に行っている当社には、社長自らメンタルヘルス対策にも大変熱心な企業の社長さんからも様々な相談をお受けしております。
先日は、今年度よりストレスチェックを実施しなければならないという企業様からご相談をお受けしました。すでに産業医とも契約し、社内では安全衛生委員会も立ち上がり、初年度の実施に向けて着々と準備が進められている様子です。
ストレスチェック後、高ストレス者は自らの希望により産業医面談を受けることができますが、希望しない場合、また高ストレスではなかった受検者は、自身のストレスの具体的な対応は個々人に任されています。
一方で、ストレスチェックを実施しただけに終わらすことなく、その後の対処が大変重要という認識のもと、集団分析をきちんと行った上で、必要な対策をしている企業もあります。
必要な対策は様々ですが、何も研修を導入したりせずとも、日々の業務の中でも様々なストレス対策が可能なのです。そのカギはレジリエンスにあります。
レジリエンスを高めるために、職場で実践できる方法をどう考え、生み出したら良いのか。そのヒントをお伝えします。
レジリエンスの鍛え方 3つのポイント
サポーターをつくる
ポジティブ感情を高める
職場でできるレジリエンスを鍛えられる機会づくり
まず、レジリエンスとは何か。ストレスに直面した時にそこから回復する力、ストレスフルな状況から逃げずに対応する力のことを言います。そして、このレジリエンスは鍛えられるとも言われています。
サポーターをつくる
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今、ストレスを感じずに仕事をしている人はほとんどいないといってよいでしょう。会社に限らず、人が集まるところには人間関係が存在し、多くの人がその人間関係に悩んでいるのも事実ですが、見方を変えれば、ストレスを受けた時、一人ではないとも言えます。職場に仲間がいるということです。つまり、失敗や逆境などに陥った場合、励まし応援してくれるサポーターを職場につくることが大切なのです。
ポジティブ感情を高める
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ストレスに陥った時は、どうしてもネガティブ感情に支配されてしまいます。その結果、ますますストレス状態から抜け出せなくなるという悪循環を引き起こします。そこから脱出するためには、ポジティブ感情を高めることが重要です。
自信を失っているような時こそ、自身の強みに気づく、チャレンジしてみようと自信を持つ、実際に挑戦してみて「やれば出来る」と実感するというプロセスが大切なのです。
職場でできるレジリエンスを鍛える方法
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他にもレジリエンスの鍛え方はあるのですが、この2つのポイントを職場内で実施できる機会をつくらなければなりません。特に、社員に定着してもらいたいのであれば、このような機会づくりを積極的に行うできなのです。
例えば、社内でサポーターを作るには、きっかけづくりも必要です。業務を超えた関わりが可能になるよう制度や機会を導入することも重要でしょう。メンター制度なども選択肢のひとつです。
また、ポジティブ感情を高めることも、なかなか自分一人では難しいものです。そのような時、社内で1on1などの対話の機会があり、対話を通じて部下のやる気や自発性を引き出す適切な関わりが出来れば、部下のレジリエンスは間違いなく鍛えられるのです。
まとめ
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企業のメンタルヘルスは、ストレスチェックの実施とメンタルヘルスの基礎知識を学ぶことだけではありません。もちろん、これらは重要なのですが、1年に一度のイベントにしてしまうのはもったいないのです。
ストレスチェック後も、日々の業務を通じて、社員自らレジリエンスを鍛えられる方法を学び、実践する機会を作る。その重要さにいち早く気づき、試行錯誤の中から継続して実践している企業は、間違いなく生産性、業績を伸ばし、成長していくのです。社員のレジリエンス向上は企業の成長戦略にも欠かせないのです。
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今週の提言
社員のレジリエンス向上は企業の成長戦略である
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