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専門コラム 若手社員の離職を防ぐために会社やリーダーがしてはいけないこと 社内コミュニケーション活性化

必要なのは「説得」ではなく「話を聴くこと」である

若手社員のメンタルやキャリアの相談をお受けする機会がありますが、その中で、よく耳にするのが、「仕事が自分の能力や適性にあっているのか不安だ」という声です。

 

学生時代に様々なアルバイトを経験していたり、ボランティア活動などにも精力的に関わっている学生をたくさん知っているのですが、社会人一年目となると、急に「大丈夫なのか」という不安を感じることが増えているようです。

 

自分が新社会人であった当時を思い出しても、共感できる気持ちではあるのですが、最近の若手の方々は、さっさと会社や仕事に見切りをつけてしまうという印象があります。

 

「この仕事は向いていない」
「やりがいを感じない」
とすぐに結論を出そうとするのです。

 

優秀でやる気のある社員でればあるほど、理想と現実のギャップに深く悩んでいる様子が伝わってきます。

 

辞めたい社員に説得はしない

そんな時、会社や上司がすべきことは「説得」ではありません。説教などしたものなら、ますます気持ちは離れていってしまうでしょう。

 

そのような場面ですべきことは、「話を聴く」ということです。

 

「この仕事は向いていない」「やりがいを感じない」と感じている理由やきっかけ、具体的にどう向いていないのかを話してもらうということです。

 

この時、大切なのは、決して批判や否定はしないことです。

 

相手の言い分や考え方をしっかりと聴くことが大切です。なぜなら、何らかの不満や不安が潜んでいるからです。

 

不満や不安を感じている限り、彼らは自分の決断を容易に変えることはしないでしょう。

 

どんな言い分も尊重する気持ちをもって話を聴きましょう。

 

話をしてくれた時点で、まだ迷いがあったり、本心では辞めずに続けたいと思っている可能性もあります。

 

話を聴いた上で、会社や上司の考えや辞めずに頑張って欲しいという想いを伝えてください。

 

仕事の意義を伝えていく

「仕事をやる意味がわからない」など、現状の業務に対して、モヤモヤを抱えている時は、ぜひ「自社が存在している意義」や「この仕事の意義」、「社会にどのように役に立っているのか」などを伝える機会をつくることをお勧めします。

 

先輩社員やベテラン社員と、キャリアに関して交流する機会をつくってもよいでしょう。

 

フリーディスカッションでも良いですし、何か議題を決めて、それぞれの経験や立場から、若手への応援メッセージを共有する場所にするのです。

 

1on1の勧め

若手社員の仕事に対する向き合い方や価値観を理解したり、会社の理念や方針を定期的に伝える機会として、お勧めなのが1on1を行うことです。

 

実際にやり方については、先日出版した電子書籍に詳しく説明していますが、まずはコミュニケーションの量を増やすことを目指してはどうでしょうか。

 

業務以外のことについて話す機会を頻繁に持つということです。今後のキャリアや悩んでいること、困っていることなどを定期的に話すことをお勧めします。

 

1on1は、まずは5-10分から。コミュニケーションの量を増やすことから始めてみてください。

 

今日の提言
   必要なのは「説得」ではなく「話を聴くこと」である

 


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