専門コラム マンネリ組織がコミュニケーションで活性化する方法
「うちの会社は、毎年新入社員が入ってくるわけではないし、異動も比較的少ないため、長い間、同じメンバーで仕事をするということが普通なんですね。
だから刺激もないというか、馴れ合いになってしまうこともあるのです。
それが良いかというと、そうではなくて、実は最近の若手社員からは組織に活気がなく、モチベーションが続かないという不満が渦巻いていて・・・・
職人気質の人が多いというのか、部下と頻繁にコミュニケーションをとって指導するというベテラン社員がほとんどいないのですよ。
人事評価のための面談が年に1回あれば良いという感じなんです。
そのため、組織が停滞しているというのか、何も起こらないことが良いことという考えが
蔓延しており、若手にとっては物足りないのでしょうね。
ただ、社内でもっとコミュニケーションを取りましょうと言い続けてもう数年になるのですけど、結局のところ何も変わらないのですよ。」
人事総務の責任者の嘆きが続きます。
本来、管理職には部下が能力を発揮できるよう自尊心やモチベーションを高く持ってもらい、結果を出すことが求められているはずです。
それが、1年に1回の評価面談以外は、日頃の報連相レベルのコミュニケーションしか取られていないのであれば、組織全体に活気がなく、若手は「自分たちは果たしてこの会社で成長できるのだろうか」という迷いを感じることでしょう。
もっと、コミュニケーションを取りましょうといくら号令をかけたとしても、これまでの習慣を変えなければならないわけですから、そう簡単ではないはずです。
そんな時、お勧めの方法を1つ紹介します。
それは月1回は、必ず管理職と部下の面談を設定して実施してもらうというものです。
1対1が時間的に難しいのであれば、課ごとのグループでもかまいません。
今、目の前になる仕事以外のことで、今後の会社の方向性や仕事上の悩みやキャリアについて話をする場を強制的に作ってしまうということです。
そうでもしないと、「習慣」は変えられません。
そして、その「話をする場」は上司が部下に対して一方的に話す場でもなければ、指導指示を与える場でもありません。
最初は何かひとつの「テーマ」を作りそれに対して、各々が意見を言うという場でも良いでしょう。
例えば、会社の組織の雰囲気、仕事の進め方など、何かテーマを決めて、ディスカッションする場をつくることから始めることがお勧めです。
テーマによっては、数回のディスカッションだけでは、答えが出ないことがあるでしょうが、まずはそれで良いのです。
ディスカッションをする、コミュニケーションを取るという習慣をつくることが大切だからです。
当社のアクティブメンタル組織づくりでは、このような対話の場を自社にあった方法で習慣化するコツをお伝えしています。
御社では、コミュニケーションを取る機会が業務の中に組み込まれていますか。習慣化されていますか。
今日の提言
コミュニケーションが少ない組織は、まずは「習慣づくり」から始めよう