専門コラム 優秀なリーダーが持つ優れたコミュニケーション能力とは
第126話: 優秀なリーダーが持つ優れたコミュニケーション能力とは
イキイキ働く社員が育つ人材育成、働きがいのある職場環境や活気ある組織風土づくりを専門に行っている当社には、社長自ら人材育成に熱心な企業の社長さんからも様々な相談をお受けしております。
先日も若手社員の育成に熱心な企業の経営者の方と話をしておりました。この企業では、将来の幹部候補生を若いうちから選抜し、定期的に経営だけではなく、様々な分野の情報やスキルについて学びを深める機会を提供しているとのこと。
さすがに選ばれた社員だけあって、ディスカッションなどは、積極的かつ真剣な態度で参加されているとのことです。彼らは将来、リーダーとして会社を大きく導いていく存在になると大きな期待が膨らみます。
一方で、リーダーがリーダーシップを発揮する際に求められるものとして、真っ先に思い浮かぶのが、目標を設定してそれを実現する力ではないでしょうか。
もちろん、リーダーにとっては欠かせない能力です。
ですが、これだけではありません。いえ、実際に目標を設定して実現させるために必要なのは、「コミュニケーション能力」なのです。実際にどんなコミュニケーション能力が求められるのでしょうか。
双方向のコミュニケーションを促す力
しかもリーダー自身が話し上手、伝え上手というコミュニケーション能力が高ければ良いということでもありません。これからの時代、最も必要なのは、コミュニケーションを通じて「巻き込む力」です。メンバーをその気にさせる、自分ごととして捉え積極的に行動してもらうためには欠かせないのです。
そのためには、率先して相手を動かすのではなく、相手の話を真摯に聞く、相手をエンパワー(勇気づけ)することなどが重要です。以前のコラムにも書きましたが、部下をエンパワーするどころか、やる気を失い、さらにはメンタルダウンを起こすまで徹底して全否定をするような管理職がいますが、このようなタイプはリーダーとしては失格です。
優秀なリーダーには情報が集まってくる
また、メンバーが困っている時、悩んでいる時、あるいは失敗した時、このような情報がタイムリーにリーダーの耳に入ってくるかどうか、はとても重要です。
リーダーには、判断し、決断し実行すること、それに責任を持つことが求められるからです。必要な情報、特にネガティブな情報を安心してリーダーに伝える環境づくりを行っているかどうかで大きな差がうまれるのです。
普段のリーダーのコミュニケーション能力、メンバーと対話する姿勢が、その環境を形作るのです。
さて、ここまでこのコラムを「なるほど、その通り。」と読んでこられた経営者の方にお尋ねします。ご自身は会社のトップとしてリーダーとして、コミュニケーション能力は高いでしょうか。
会社のミッションやビジョンを社員にきちんと伝えていますか。社員ひとりひとりが自らの仕事に誇りを持てるよう、仕事の意義を語っていますか。
もはや、リーダーにカリスマ性を求める時代ではなくなっています。自身のコミュニケーション能力やスタイルについても振り返りつつ、自らの言葉で語るべきこと、伝えるべきことを社員に伝えてください。そして、今こそ、優秀なリーダーがいかんなくリーダーシップを発揮できる組織風土を作る必要があるということをぜひ理解していただきたいと考えます。
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今週の提言
リーダーに必要な巻き込む力や優れた環境をつくる力
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