専門コラム 成果を出す組織のリーダーがやっている「共有と評価」

「チームで成果を出したいのに、なかなかうまくいかない…」 そんな悩みを抱えていませんか。
実はその原因、多くの職場で見落とされている「ある習慣」にあります。それが、情報共有と評価のあり方です。
このコラムでは、成果を出すチーム・人を育てるチームが実践している「共有」と「評価」の工夫を、心理学の視点からわかりやすくお伝えします。
情報が共有されないチームに起きること
以前、ある取引先企業の営業部門の管理職を対象に「人材育成とチームづくり」に関するアンケートを行ったところ、多くの方が自由記述で「どうすればいいかわからない」「これで良いのか迷っている」と回答していたことが強く印象に残っています。
これは、この組織で、管理職の間で人材育成やチーム運営に関する情報が共有さ
れていないということだからです。
定例会で業績や数値の報告はしていても、部下育成の進め方やチームの雰囲気づくりについては、ほとんど話し合われていない。
結果として、各管理職がそれぞれの考えで動き、成功事例も失敗事例も共有されず、チームとしての学びが積み上がらない。
そんな状況に陥っていたのです。
チームづくりに欠かせない「成功事例の共有」
チームを強くするためにまず必要なのは、定期的な情報共有の場を設けることです。
ただし、単なる業務報告ではなく、「うまくいったこと」から共有するのがポイント。
人はポジティブな話題のほうが安心して発言できるものです。最初に成功事例を共有し合えば、チーム内に前向きな空気が生まれ、心理的安全性が高まります。
結果として、「次は自分も挑戦してみよう」という意欲が生まれやすくなります。
称賛と認め合いがチーム文化を育てる
成功事例を共有したら、必ず認め合う・称賛する時間を設けましょう。
例えば営業部なら、成績だけでなく「部下との関わり方」や「サポートの仕方」「チーム全体に良い影響を与えた行動」など、アティチュード(態度面)も評価の対象にするのです。
「数字がすべて」ではなく、「どう行動したか」も評価します。これが、メンバーが安心して挑戦できるチームカルチャーをつくる鍵になります。
「表彰制度」をうまく活用するのも効果的ですね。
失敗事例は「改善のチャンス」として共有する
良い雰囲気ができてきたら、次は「うまくいかなかった事例」も共有していきましょう。
心理的安全性が保たれていれば、失敗も前向きに話し合えるようになります。
その際に大切なのは、「責める」のではなく「どう改善できるか」をディスカッションすること。
誰かの失敗を減点評価の対象にするのではなく、「組織全体の学び」に変えることで、チームの成熟度が一段と高まります。
情報の共有が「育つチーム」をつくる
情報共有とは、単に知識を交換することではありません。
そこには「安心して話せる関係づくり」や「お互いを認め合う文化」が欠かせません。
育成とチームづくりは別物ではなく、むしろ一体です。日常的に情報を共有し合い、称賛し合うチームは、結果的に人材が育ち、離職も減り、業績も安定していくのです。
「成功事例や失敗事例を話せる関係性」
「情報交換で学びを深める土壌」
「お互いを認め合う文化」
これが、成果を出すリーダーがやっている「共有と評価」なのです。
今日の提言
成功事例から文化をつくろう

