専門コラム 良いチームづくりを目指し リーダーがやってしまいがちなミス
「私の統括する部署は、仕事への創意工夫は必要なく、正確性や速さが求められるのですが、この組織の雰囲気づくりをなんとか良くしようと考えています。
機械的な仕事になってしまうため、チーム間のコミュニケーションも少なく、もくもくと与えられた仕事を全うしてくれてはいるのですが、彼らは本当に「働きがい」を感じてくれているのかどうか・・・」
以前、このようなご相談を受けました。
組織としてのまとまり、一体感というのもほぼなく、個々人が仕事に真摯に向き合っているそうですが、どうもチームとしての雰囲気が悪い、暗いのだそうです。
働きがいを感じていない
チームの雰囲気が悪い、暗い
というのは主観とも言えるため、こんな時はまず、この「思い込み」をはずす必要があります。
そして、「事実」を確認することが重要になってきます。
部下は「働きがい」を感じているのかいないのか
チームメンバーをどう感じているのか
どんなチームにしたいのか
どんな雰囲気であれば働きやすいのか
まずは、部下ひとり一人と一度、じっくり話してみることです。
上司が勝手に「チームの雰囲気が悪い。よって、メンバー間の交流の時間を増やし、風通しの良いチームにしていく」と大きな声で号令をかけても、部下側の方は、「せっかく仕事に集中できているのに、余計なことをしないでくれ・・・」と思っているかもしれません。
また、「どんなことに働きがいを感じるのか」も、今の時代、個々人により違っています。
だからこそ、「思い込み」や「一方的なリーダーシップの発揮」では、良いチームづくりは出来ないのです。
強いトップダウン
カリスマ性のあるリーダー
今の時代、このようなリーダーより、立場や考えの違う相手の話をきちんと聴けるリーダー、異なる価値観を柔軟に受け止める寛容なリーダーが求められています。
そのため、管理職を任せる人物像も時代と共に変化しているのです。
多様性に対して柔軟な人
理解のある人
関係構築が重要な人
を選ぶ時代になっています。
さて、話を戻しましょう。
チームの雰囲気づくりですが、くれぐれもリーダーの一存で考えないこと。
部下と目線を合わせて、まずは話を聞き、実際にどんなチームづくりを目指していきたいのかをメンバーと共有していくことが重要なのです。
正確性や速さを求められる仕事にも、創意工夫が求められることはあるでしょう。
より正確さや速さを出すにはどうすべきか
一人ひとりで完結している仕事だが、チームメンバーが欠けた時にどうフォローしていくのか
それは、チームメンバーと共にディスカションを続けながら探っていくことなのです。
普段のご自身のリーダーシップの在り方に「思い込みはないか」「一方的になっていないか」を一度、振り返ってみてはいかがでしょうか。
リーダーが自分のリーダーシップの在り方について冷静に自己分析ができていること
その上でチームに望まれているリーダーシップを発揮すること
それが良いチームづくりの第一歩なのです。
今日の提言
良いチームづくりは、リーダーの思い込みで始めると失敗する