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専門コラム 社員が辞めない会社づくりを焦る社長が陥りやすい大間違い 組織風土・企業文化・社風

戦略を持たずに目先のノウハウだけを探求しても失敗する

第167話: 社員が辞めない会社づくりを焦る社長が陥りやすい大間違い

 

当社には日頃より、社員が辞めずに活躍する会社づくりを目指す中小企業のオーナー社長より、「今いる社員が日々、仕事を通じて成長し主体性を発揮する」人材育成や「今いる社員同士が、協力、団結してチーム力を発揮する」組織風土づくりに関する様々なご相談をお受けしております。

 

新型コロナウィルス感染拡大防止がきっかけで、テレワークを導入した企業も多い中、これまでは顔を突き合わせて行っていた様々な業務がオンラインでしなければならない状況になってきました。

 

社内では圧倒的情報不足に陥り、社員間のコミュニケーションも最小限になっている会社もあります。時たま職場に出勤しても以前のような活気が感じられず、粛々と仕事に向き合うという日々。それらが長期戦となると、さすがにモチベーションも下がり、全社的には「生産性低下」という結果をもたらしているのです。

 

このような時、焦って、何かをしなければと考える社長がいます。もちろん、この状況を静観していてはいけないのですが、問題は「焦って」というところです。

 

ノウハウ・ハウツーばかり気にしていないか

 

焦った社長がしてしまう大きな間違いが、今、はやっていることに兎に角飛びついてしまうということです。

 

そして、深く考えることなく、形から入ろうとします。そして、「1on1 ミーティングを導入することにした」ので、そこで「何をすべきか、何を言うべきか」という方法論、つまりノウハウ、ハウツーばかりを追求してしまうとうことなのです。その結果、オンライン研修を依頼したりします。

 

「新しい打ち手を考え、すぐに導入し活用していくことの何が問題なんだ」と言われる方もいるかもしれません。「新しい仕組みは最初からうまく行くはずがない。試行錯誤の中で継続して会社に根付いていくのだ。」と思われるかもしれません。

 

さて、何が問題なのでしょうか。おわかりですか。

 

大前提が議論されつくしているか

 

それは、「なぜ、それを行うのか」という大前提が全く議論されておらず、方向性も決まっていないからです。

 

世間の「これが良い」という評判に踊らされて、自社に必要なのか、どのような形が自社に最適なのか、そもそもこの仕組みをつかって何をどう変えて結果を出すのか。

 

その土台がなく、いくら新しい「やり方」だけを取り入れてもうまく行くはずがありません。

 

1on1 ミーティングを導入するというのは、戦術です。それ以前に戦略が決められていないというのが大問題であり、大間違いなのです。

 

他にも、社員同士のコミュニケーションや信頼関係が構築できる「見える化が可能になったアプリ」を導入することも同じです。何もアプリを使うことが良くないと言っているわけではありません。

 

そのアプリを使って、自社でどのような戦略で「今いる社員が辞めない会社」「職場の一体感を醸成する組織」を作っていくのか。人材育成や人材定着、そしてチーム作りに関し、自社なりの「考え方」、「戦略」をまずは考え、しっかりとインストールすることが重要なのです。

 

上手くいかないとたんに総崩れ

 

そうでないと、何か少しでもイレギュラーなことが発生すると、たちまち混乱します。少しでも上手くいかないことがあると、すぐに「仕組み」や「ツール」のせいにしてしまい、さらに新しいものを探し求めてと、ノウハウコレクターになってしまうのです。

 

今いる社員が辞めない会社をつくりたいと本気で考えるならば、今こそ、自社の人材育成戦略、人材定着戦略をまずはしっかりと固めてください。どんな人材が必要なのか、どんな人材を育成したいのか。そして、彼らが定着するにはどんな社内外の環境が求められるのか。そこから始めるということです。

 

今週の提言
   戦略を持たずに目先のノウハウだけを探求しても失敗する

 

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