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専門コラム 第15話:職場のストレス緩和に役だつ 日々の「報酬」の活用 コラム

ストレスチェックの質問項目の中には「上司や同僚からのサポート」に関する質問があります。これは、自らが困ったとき、悩んだ時にどれだけまわりに助けを求めることが出来るかをはかるものです。

職場におけるメンタル不調の要因は、
 ・ 仕事の量や質、裁量
 ・ 個人の要因(性格、年齢、考え方など)
 ・ 家庭やプライベートでのストレス
が関わっていると言われています。

一方で、それらを緩和するのが、この「上司や同僚からのサポート」です。もちろん「家族や友人からのサポート」も同様です。

つまり、まわりに助けを求めることが出来る人、実際に助けてくれる人がどれだけいるのか、がストレスを回避することに大きく関与しているというわけです。このようなサポートできる資源を「ソーシャルサポート」と呼びます。

また、組織活性化や職場環境改善などで必ずといっていいほど課題として挙がるのが「コミュニケーションの改善」です。つまり、職場に十分なソーシャルサポートがあり、その中で良質なコミュニケーションが図られているのは、ストレスを緩和し、働き甲斐のある職場づくりに欠かせないものなのです。

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 2種類の「報酬」をうまく活用するのが成功のカギ
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では、社員のストレスを軽減するようなコミュニケーション、良質なコミュニケーションとはどのようなものでしょうか。経営者としてあなたが出来ることはどんなことでしょうか。

社員が頑張ったこと、やり抜いたこと、チャレンジしたことに対して、きちんと報酬を出すことです。成果をきちんと評価し、それに見合う報酬を出すという「経済的報酬」ではもちろんですが、実は報酬にはもう1つあります。

それが「心理的報酬」というものです。つまり、頑張った社員に対して、「よく頑張ったね。助かったよ。有難う。」なとど、認める、褒めるということなのです。これは上司が部下に対して、日頃から気軽に提供できる報酬でもあります。

この「心理的報酬」は、相手がこの職場で十分に価値ある仕事をしているということを認めることなので、自己肯定感につながります。この自己肯定感とは、自分はこの職場で認められているんだ、必要とされているんだ、という感情です。このような感情をもった社員は、これまで以上に頑張って成果を出すだけではなく、職場に対して貢献しようという気持ちになるので、ますます好循環を生むのです。

ところが、これを社長であるあなたが、管理職に対して「やれ!」と号令をかけただけで出来るほど簡単なものではなりません。また、管理職、個々人のやる気に任していても物事は一向に進まないのです。

では、どうしたらよいのか。

このような「心理的報酬」が行き交う風土づくりをしなければなりません。そのためには、仕組みを導入する必要があります。そして、社長含め、経営陣が率先して実行することで、その仕組みをまわすのです。

さらに、仕組みの土台づくりや仕組みを活用したチームや個人を評価する工夫をすることで、さらに強固なものにしていくのです。立ち上げ時には時間と労力が必要ですが、一旦できあがった仕組みは、逆境にこそ力を発揮するのです。

「心理的報酬」を大いに活用して、ストレスの少ない職場づくり、社員がイキイキとやる気を持続できる職場づくりを目指しませんか。

今週の提言
社員のストレスを緩和し業績が伸びる職場では、日々「心理的報酬」が与えられている


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