専門コラム 成果を出すチーム、人を育てるチームがやっている共有と評価とは
以前、弊社のビジネスパートナーの顧客企業に対して、アンケート調査を実施したことがあります。
営業部門の管理職へのアンケート調査でした。
人材育成や組織づくりに関する内容でしたが、結果を見て最も驚いたのが、アンケート結果の自由記入で、「果たしてこれで良いのか迷う」「どうしたらよいのか」「・・・に困っている」と書かれた方がとても多かったことでした。
普段から営業部内で、必要な情報共有がされていないということです。
もちろん、課会や部会などの定期会合でノルマや業務に関する報告や情報共有はしているに違いありません。
ですが、育成やチーム作りに関してはほとんどの情報が共有されていないのです。
個々の管理職が自らの考えで育成やチームづくりを行っている結果、上手くいかないことが多々あり、困惑しているという状況に陥っているということです。
このような状況では、成功事例も共有されず、いつまでたっても組織が良くなることはありません。
普段からいかに「業務報告」や「業務共有」だけを行っているのかがわかる結果となっていました。
優秀な人材が辞めずに育ち、活躍してらうために、育成と組織づくりは決して別モノではありません。
まずは、チームづくりをする上で定期的に情報共有をすることが必須なのです。
ただ、これまで業務報告しか行ってこなかった場合、チーム内で必要な情報を共有する時の
留意点があります。
それは、まず良いところ、うまく行っているところを共有するということです。
わからない・・・
出来ない・・・
という失敗事例ももちろん貴重な情報なのですが、チームをオープンにし、活気づけるためにも、まずは成功事例の共有が大切なのです。
そして、それらの成功事例に対し認める、称賛することが重要です。
チーム内で、良い交流やカルチャーを作っていくからです。
表彰制度をつくり、活用することも良いでしょう。
つまり、営業部なら、日頃の成績優秀者に対して行っているようなことを、ノルマ達成、成績などのパフォーマンスだけではなく、アティチュード(態度)についても行うということ
です。
どんな態度で部下に関わったのか
どんな言動をしたのか
育成のために心がけていることや上手く出来ていることは何か・・・
まずは、情報共有による良いカルチャーをつくることをお勧めします。
その上で、日頃わからないと感じていること、確認したいこと、上手くいかなかったことを共有するのです。
良いカルチャーがあるので、上手くいかないこと、つまり失敗事例を共有することへの心理的抵抗が少なくなるはずです。
そして、失敗事例や困難事例を共有する際には、かならず、もっと良くするための
改善方法をディスカッションすることが重要なのです。
ぜひ自社でも実践してみてください。
今日の提言
部署内で、人材育成やチーム作りに関する成功事例を共有しよう