専門コラム 伸びる会社が非常時で必ず行う 3つの重要施策
第159話: 伸びる会社が非常時で必ず行う 3つの重要施策
今、巷でよく言われているのが、コロナ渦で「人の本質」があぶり出されるということです。つまり、新型コロナウィルス感染予防による様々な困難や混乱、制限の中で、これまで見えなかった、あるいは見る必要がなかった「他者の本質」が見えてしまうということです。「コロナ離婚」などもその一つでしょう。
配偶者と一緒の時間をこれまで以上に過ごすことが多くなり、あらためて相手の価値観が浮き彫りにされてしまったのです。その結果、両者間で折り合いがつけられない場合は、対立構造が生まれ、「離婚」という選択肢が浮上してきたというわけです。
似たようなことが会社という組織でも起こりつつあります。
今回の非常事態は、多くの経営者が未経験であるわけですから、その対応が全てうまく行くとは限りません。それどころか、右往左往しながら、目の前にあることに必死に取り組みながら、1日1日を過ごしているというのが実情でしょう。社会状況や、それに伴う政府の対応が変化する中で、なんとか自社で出来る範囲のことを精一杯やっているのです。
一方で、このような非常事態におけて、社長含め会社は、従業員からこれまで以上に注目されています。つまり、会社は一体どこを向いているのか、何を最も大切にしているのか、今後、コロナ後はどんな方向に向かおうとしているのか、そもそも今、必死で従業員を守ろうとしているのか、様々な観点からしっかりと見られているのです。
会社への不信感がうまれている
会社の危機意識の低さ、そして従業員への安全配慮がしっかりとなされていないことへの不満から、「もうあの会社にはついていけない」と会社への不信感を募らせている多くの働く人の声が耳に入ってきています。とても残念なことです。
しかしコロナ後、すぐに会社を辞め転職するわけではなく、おそらくは会社への不信感を心に持ったまま、勤めることになるのでしょう。以前のように、仕事へのやる気、誇り、会社への信頼を持てずに、どうやって成果をあげることができるのでしょうか。この状況は会社にとっても、従業員にとっても不幸なことです。
在宅勤務が簡単には実現できない仕事はたくさん存在します。本来ならば、満員電車に乗らずに仕事をしたい、職場で三密にならない状態で安心して仕事に集中したい、と願っても叶わない職種の方も大勢います。多くの方は、自分はこういう仕事だから仕方がないと自分を納得させようとしています。
今こそ行うべき3つのこと
もちろん、出社前の検温を義務付けたり、職場にアルコール消毒液を置いたり、定期的に換気をしたりと様々な取り組みをしていることと思います。が、現状が長引くに従い、社長として従業員の心を守るために最も行って欲しいのが、情報共有と情報公開、そしてメンタルケアです。
今だからこそ、出来る限りの会社の置かれている状況や未来像を語るべきなのです。
今後の見通し
会社の方針について
業績について
これらを社長から伝えて欲しいのです。加えて、頑張っている従業員への労いや感謝を伝えて欲しいのです。厳しい現状において、十分は経済的報酬(給与)が難しいのであれば、ぜひとも心理的報酬、つまり従業員の働きへの承認、称賛、感謝を十分に伝えるべきなのです。
また、非常時において、普段と違う生活が続くことへのストレスと常に「不安と隣り合わせ」で感じるストレスに晒されています。不安とは、未知の見えない敵、新型コロナに感染してしまう不安、感染したか?感染させてしまわないか?まわりの人との接触への不安、そしてこの状態がいつまで続くのか先の見えない不安です。
メンタルケアに関しては、当社のホームページ内で緊急レポートとして詳細をまとめてあります。ぜひこちらもご覧ください。
今週の提言
今こそ情報共有、情報公開そしてメンタルケアを
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