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専門コラム 活気ある職場、一体感ある組織のリーダーが持つ「配慮」とは 組織風土・企業文化・社風

今後、リーダーに求められるのは「自分を理解する力」次に「相手を理解する力」である。

202話: 活気ある職場、一体感ある組織のリーダーが持つ「配慮」とは

 

社長が大きなビジョンを掲げ、熱意を持って経営している中小企業の中には、残念ながら、幹部やその下の階層にまで、その高い志やエネルギーが受け継がれていない会社もあります。

 

先日、ご相談を伺う中で見えてきたのは、企業が持つ悪しきカルチャーが、ひとり一人の社員のアイディアやチャレンジをことごとくダメにしているという残念な実態です。

 

この会社では、これまでも逆境の中にあっても果敢に新しいことへチャレンジすることが認められてきました、企業の存在価値といっても過言ではありません。なので、新しいこと、チャレンジするこことは常に評価されてきました。

 

暗黙の社内ルールの存在

ところが最近では、チームをまとめる管理職やリーダー職の質が落ちてきてしまい、チーム内で何か発言をすると、「発言をした人が率先して実現させなければならない」という暗黙の社内ルールが存在しているというのです。

 

そのためチームメンバーは、アイディアがあっても発言を控えています。「言ったらやらされる。損をする」と思っているのです。

 

この状況には、様々な問題が存在しています。例えば、本当はアイディアがあるのにそれを言えずにいるチームメンバーは、しだいに自信をなくし自己肯定感が下がっていきます。あるいは、リーダーに対する不平、不満だけが溜まっていき疲弊していきます。

 

リーダーへの不信感が生産性低下へ

そしてリーダーに対する不信感がしだいに大きくなり、リーダーの的確な指示命令に対しても、気持ちが動かなくなります。仕方なくやらされているという状況です。

 

結果、チーム内の生産性は下がります。チームメンバーは言われたことだけを黙って行うようになり、コミュニケーションも減っていきます。そのため、仕事上のミスや遅れなどが発生する場合すらあるのです。

 

このように、数名の小さい集団、チームにおいて、リーダーが本来求められるリーダーシップを発揮せず、メンバーの「心理的負荷」が増加してしまうと、しだいにまわりにも伝染し、それが組織風土となり組織全体に蔓延していくのです。

 

心を操る必要はないが・・・

心理学は、「人の心を操作する」とか「支配する」ためのものではありません。ましてや経営において、このようなテクニックを知る必要はありません。が、職位の上の者は、「人の心を扱う上での配慮」が必要なのです。

 

今後ますます多様化が進む中で、リーダーには、業務遂行のために発揮するリーダーシップだけではなく、「相手から信頼されているか」「相手に共感できているか」という資質が求められていくことでしょう。

 

そのためには、経営に携わる立場の人間はもちろんのこと、現場の管理職やリーダー職が、普段から「チームメンバーの心を扱う配慮や共感」を持つことが大前提となります。

 

やる気のない社員や、バラバラな組織の現状に嘆き、活気ある職場風土、一体感ある職場風土を築き上げていきたいならば、まずはマインドを変える必要があるのです。それを知らずに、リーダーシップやコミュニケーション研修を導入しても変化は望めないでしょう。

 

これからリーダーに求められる資質は何か。そのために今からすべきことは何か。その資質が職場全体の風土に大きく影響するという事実を知り、手を打つ必要があるのです。

 

今後、管理職に求められる資質にいち早く気づき、それを育む制度や機会をつくってください。

 

当社の研修やコンサルティングでは、心理のプロが、これからの時代に求められるリーダーの資質や、風土づくりをお伝えしています。ぜひ一度、お問い合わせください。

 

今週の提言
 今後、リーダーに求められるのは「自分を理解する力」次に「相手を理解する力」である。


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