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専門コラム 社員がイキイキ働く職場にはある 研修導入後の重要視点 コラム

社内に構造化されたシステムを構築しているか

第79話: 社員がイキイキ働く職場にはある 研修導入後の重要視点

「ストレスチェックの集団分析の結果、ある部署で、上司と部下、同僚間でのサポートが足りていないということがわかった。早速、研修を導入したいと思っているのですが、高橋さん、研修を実施してくだいませんか。」

というご依頼を受けました。

職場において、サポート体制があるかどうかはストレス緩和要因としてとても重要なのです。そのため、気軽に相談できる同僚がいるとか、上司が親身になって悩みを聞いくれるという関係性があるかないかは、その職場で高ストレスを生み出すのか、それとも和らげるのかにおいて、大きな意味を持っています。

ご依頼を受けた時、現職場の現状についての正確な理解と、どうにかしなくてはならないという危機感は持っていらっしゃると感じました。また、高ストレス者となった社員に産業医面談を勧めるだけではなく、全社員を対象に、高ストレス予備軍への対応も必要であるという意識をお持ちであると感じました。

このコラムでも以前からお伝えしているのですが、プレゼンティーズムへもきちんと対応しようとされていると感じました。

つまり、ストレスを抱え、すでになんらかの症状が出て休職しているという社員だけではなく、自覚があるなしに関わらず、なんとなく心身の不調を感じているけれども、職場には来て仕事が出来ているという状態の社員に対しても、予防の観点から知識研修を受けてもらいたい。そんなお考えが伝わってきました。

しかし、研修を行うというだけでは足りませんよ、とはっきりお伝えしました。

その理由はいくつかあります。

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    学びを日々の業務で実践して継続しないと意味がない
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もちろん、対象者全員が研修を受けることで、知識を共有することはとても意味があります。

メンタルヘルスに関する研修だけではなく、コミュニケーションやリーダーシップ研修、モチベーションをあげるための研修や管理職研修など、選択肢はたくさんありますが、どうしても一過性になりやすいという課題がついてまわります。

つまり実践する前に忘れてしまうということです。特に、参加者が「これは研修なんだ」という心構えで参加すると、学ぶということに意識が行ってしまい、新しい知識やスキルを学んだことで満足してしまうのです。

そのため、学んだことを日々の業務の中で実践する、継続するという発想にならないのです。研修のテキストは、研修が終わった途端に机の中にしまわれてしまうことが多いのです。せっかく学んだことも普段から目にすることがなければ、しだいに忘れられていってしまうのです。

また、コミュニケーション研修などでよくありがちなのですが、学んだことをすぐに出来てしまう人と出来ない人の差が出てしまうことです。本来は出来ない人が出来るようになるのが目標であるにも関わらず、フォローアップされることもなければ、そのままであれば、その差は広がるばかりです。

研修を導入するのであれば、終わった後に実践する、それを継続するというシステムがあるべきです。特に、当社が提唱している組織風土改革を実行するためには、誰でも同じようなレベルで実践できる構造化されたシステムが必要なのです。

さらに、そのシステム作りは、研修講師が行うのではありません。参加者自らが職場に根付くために、工夫しながら構築していくものなのです。

今週の提言
    社内に構造化されたシステムを構築しているか

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