今週の専門コラム 「アクティブメンタル®体制でつくる収益と笑顔」 第63話: 組織の課題をいち早く見抜き、成功している社長の未来思考

職場のメンタルヘルス予防には、ゼロ次予防から三次予防があると言われています。

一次予防がセルフケア
 ・自らのストレスにいち早く気づいて対処する知識や方法を知り予防すること。

今、職場でヨガやマインドフルネス瞑想などが取り入れられているのも、一次予防の考え方からなのです。

二次予防がラインケア
 ・管理職が部下の変化や不調に早く気づいて医師などの専門家につなぐことで悪化しないよう予防すること。

管理職に対して、「傾聴」を中心としたコミュニケーション研修、リーダーシップ研修を導入することでラインケアを徹底しようとされています。

三次予防は再発予防
 ・休職期間を終え職場に復帰した後、再発しないように本人や上司ほか職場で予防すること。

実は、一次、二次予防に比べ、三次予防は複雑化すると言われています。主治医や産業医など様々な専門家が関わることや、そもそも休職した本人の性格、思考パターン、業務との相性、人間関係を構築する力など、様々な要素が絡むからです。厚生労働省でガイドラインを示していますが、マニュアル通りにはいかないという事情があるのです。

そして当社がコンサルティングを行っているのが、ゼロ次予防です。そもそもメンタルヘルス不調者を出さない職場環境をつくる、改善するという予防です。長時間労働の是正や、ハラスメント予防なども含まれます。

この予防の考え方は、メンタル不調者を出すか、予防して出さないかという、言い換えれば白か黒か、白であれば問題ないという結論になりがちです。

「弊社では、メンタルヘルスに関しては制度をつくりきちんと予防している。」と胸を張られる経営者もいらっしゃるので詳しくお話を伺うと、確かに産業医との連携を密にしながら、不調者が出た場合の対応などルールもしっかりあり、迅速に対応していらっしゃるようです。

ですが、本来、経営者に最も注目してもらいたいのが、白と黒の間の「グレー」にどう向き合うのか、対処するのかということなのです。

「グレー」というのは、メンタル不調予備軍であるとも言えますし、やる気はあるのに孤立して追い詰められている社員であったり、やる気はすでになく、だらけて惰性で仕事をしている社員であったりします。

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 存在する「場」に影響されているという事実
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ところで、人が集まるところには、その場の特有のエネルギーが存在しています。雰囲気、カルチャー、波動ともいえるかもしれません。

もちろん、職場だけではなく、家庭、学校、サークル活動他、どんな場でも同じです。そして、そのエネルギーに、その場にいる人間はなんらかの影響を受けているのです。

職場であれば、追い詰められ自信をなくしている社員、惰性だけで仕事をしている社員がいれば、彼らもまた、まわりに影響を与えます。結果として、イキイキと仕事にやりがいを持って働く社員の足を引っ張ってしまうということです。

そうであれば、その場で働く社員一人ひとりのメンタル予防に取り組むという個人を対象とした対策だけではなく、場全体の雰囲気、カルチャーを良いものに創り上げることが重要ということになります。

では、その場づくりはどのように行えばよいのか。

職場の場合、最も影響力が大きい存在は社長です。社長の言動、価値観他、醸し出すもの全てが、そのまま場全体の雰囲気をつくります。

御社が今、
・メンタル不調者を徹底予防したいと考えているのであれば、
・働きがいのある職場づくりで働き方改革を成功させたいと思っているのならば
・優秀な人財が定着し、業績を上げたいと願っているのならば
・職場のコミュニケーションを活性化し、活気ある会社にしたいのならば

社長は、今すぐ職場という場のエネルギーをどう作るのか、どんな場が自社にふさわしいのか、足りないのかを考えて実行すべきです。

働き方改革に成功した企業として紹介されている企業の社長、社員がイキイキ働き、社員と顧客を幸福にすることで業績を伸ばしている会社の社長は、意識的に、積極的に「場づくり」に注力して成功しているのです。

さて、御社はいかがでしょうか?

今週の提言
 社長は「場」の力を熟知し、自ら創り大いに活用する