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専門コラム 第61話:自滅する若手社員を生まないために社長がすべきこと コラム

先日、ある50代の経営者から、入社したばかり若い社員育成について相談を受けました。話をうかがっていくと、どうも彼らは、極力相談することをしないのだそうです。

会社としては、メンタルヘルスやハラスメントの相談窓口なども設けているのにも関わらず、そういったリソースをほとんど活用しないのだとか。業務上の困ったことや悩んでいることを上司に相談することさえ躊躇するというのです。その理由が社長自身、なんとも理解しがたいというのです。

彼らの言い分は、こうです。
「出来ないのは自分が弱いから。職場で自分の弱さを見せられない。」
「悩みはあるけど、これを引き起こしたのは自分。つまり自己責任。自分で解決しなければならない。」
「コミュ障と言われたくなくて、コミュニケーションにはある程度自信があるけど、相手はほぼ同年代ばかり。上司や先輩にどう伝えたらよいのか迷ってしまう。出来ない奴と思われたくない。」

・出来ないことは自分の弱さである
   ・自己責任だから自分で解決すべきである
   ・プライドが高く出来ない奴と思われたくない
と、思い込んでいるというのです。

出来ないことが弱さなのではなく、出来ない自分を受け入れられないことが弱さです。出来ないことを受け入れ、認めるのはしんどいことでもありますが、それがなければ成長もありません。

また、入社したての社員が出来ないことがあるのは仕方ないでしょう。それを指導、育成していくのが上司の仕事です。ところが、適切に指導された若手社員が、「人格否定された。あれはパワハラだ。」と過剰反応してしまう。大変悩ましいことです。

社長とは思わず会話が盛り上がってしまいましたが、これが現実です。

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    自社のルール、習慣への不適応が不調の原因に
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このような現実は、悩んでいる若手社員本人も辛いし、何か問題が発生した場合は、上司や会社または顧客にも多大な影響が出る可能性もあるため、誰も幸せになりません。

「今の若い世代は困ったものだ」と放っておくわけにも行かず、なんらかの対策を講じる必要があります。

そこで多くの社長がしがちなのが、若手社員を教育しようとすること。彼らを自社のルールや習慣に慣れさせ従おうとさせるのです。しかも上司との個別面談を設定し、上司から指導させるという方法です。

これでは、若手社員はますます頑なになり、ルールや習慣に慣れることがプレッシャーとなるなど、職場不適応を引き起こす可能性もあります。

ではどうしたらよいのか。

それは、彼らが相談しやすい環境と相談しやすい相談相手をつくるということです。相談相手とは、一から信頼関係を構築する必要があります。これは一見、簡単なようでそうではありません。簡単に、機械的にやろうとすると失敗します。失敗というよりは、何も変わりません。

一方で仕組みとして機能すると、相談相手の方もたくさんの学びがあります。決して一方的に指導する、アドバイスするだけではなく、視野も広がり、その経験は必ず業務上にも役に立つのです。

当社のコンサルティングでは、このような場づくり、仕組みづくりのご支援を行っています。詳細はセミナーでお伝えする予定です。

今週の提言
あえて上司に相談しなくてよい環境をつくる


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